さよなら原発!日光の会

測る文化の構築に向けて

福島第一原発が発する高濃度の放射能と正面から向き合って暮らさなくてはならなくなった日光。
私たちがこの地で安全に安心して暮らすためには放射能の正しい知識を身につけるとともに、身の回りの放射線量を知っておくことが大切です。

「さよなら原発!日光の会」では会員が自ら放射線量を測定できるようになるとともに測定したデータを視覚化(見える化)し、さらには共有化するシステムを構築、データを活用する文化を根付かせる活動をスタートさせました。

「さよなら原発!日光の会」は、
学ぶ→測る→集約する→可視化する→共有する→活用するという、6つの“する”=アクションをシステムとして定着し、測る文化の構築を目指します。

「さようなら原発!日光の会・・以下、日光の会と略」は、(株)計測技研製の高機能放射線測定器を所持しています。

この測定器は日光の会・事務局長である福田洋吾さんの知人が経営する会社から無償で借りているものですが、一般向けに販売されている汎用の測定器と比べて次の機能を持つ点で異なります。
(1)GPS機能
(2)メモリ機能
(3)エクセルおよびグーグルアースへの変換機能

GPS機能とはGPS衛星からの電波を受信して現在地(緯度経度)と現在時刻を計算によって特定する機能のことであり、メモリ機能とはGPS機能によって特定された現在地と現在時刻を、放射線測定値とともに測定器に蓄積する機能のことを指します。
すなわち当機器における測定値とは放射線量単独の値ではなく、測定した場所の緯度経度と測定時刻の情報が含まれているのが特徴です。

次にメモリ機能は測定者にどのようなメリットをもたらすのか、それを説明しておきます。
もっとも大きなメリットはなんといっても、測定値を紙のメモに記録する必要がないということです。このメリットにより、立ち止まり→メモを取り出す→測定値と場所、時刻を記録する→メモをしまう→歩き始めるといった煩わしさから解放され、機動力がグンと高まります。
放射線量にかかわらず、データから私たちが求めるものを読み取るにはデータを数多く集めることと、同じ場所のデータを継続して採り、時間の経過でどのように変化しているのかを見ることが大切です。
しかし、これを手作業でやろうとすれば膨大な手間がかかりますので、考えるだけで尻込みしてしまいます。手間のかかる作業は長続きしません。
日光の会が所持している測定器は一般向け測定器(以下、一般向けと略)に比べるとメモリ機能のおかげで手間が大幅に軽減できます。
そして、手間の軽減によって浮いた時間を分析に活用するのが、この測定器の本来の使い方であるといっても過言ではありません。

メモリ機能のもうひとつの利点は、紙のメモと違ってデジタルデータであるということです。デジタルデータであれば測定器からPCに取り込んで蓄積し必要なときに取り出せます。測定値が記録されたファイルをメールに添付して他の人とデータのやり取りをしたり、エクセルでグラフ化したり測定値を地図の上に表示させるなど、活用の幅が広がります。
特にグラフ化と地図化は羅列された数値を眺めるだけではわかりづらい、傾向を把握するのに役に立ちます。
日光の会では測定器の使い方からPCへの取り込みそして、視覚化に至るまでを、写真をたくさん使ったマニュアルを用意。会員の誰もが測定器を使えるようにしました。
さらには、会員個々が測定したデータを一元管理しデータを共有できるシステムを構築、稼働を始めました。まだ手探りの状態ですが地域の放射線量を市民自ら測定し、データを活用する文化を定着させるという日光の会の目標に向かって、一歩踏み出しました。

「さよなら原発!日光の会」
波多江 定夫
minomushikun@gmail.com